#3 暗くて悲しい過去を持っているひとが優勝選手権
今日は、昨夜お風呂に入りながらふと思い出したことについて。
私が通っていた女子短大では、【文章構成】みたいな授業がありました。
小論文やレポートをとにかく書かされまくる授業だったんですが、
ある日『心が震えたエピソード』を1,000字で書いてこいみたいな課題が出たんですね。
そのときのわたしの絶望っぷりったらなかったです。
18歳のわたしは(今もそうなんですが)、心が震えるような感動にも悲しみにも遭遇したことがなかったから。
悲しくて辛い思いはしたくないから極力避けてきたし、
なんでも努力せずとも中の中でこなしてきたから努力が報われた経験もない。
自分って空っぽなんだな、と思いました。
寂しい奴だな、とかは思いませんでしたけど。
優良可不可はもうなんでもいいや。
その空っぽの記憶を引っ張り出してきて、無理やり色を付けて綿を詰めよう。
得意分野だ。
そして提出後の授業で、良かった作品は本人にみんなの前で発表してもらう、と
先生がのたまいまして、選ばれたクラスの数人。
一人は、高校時代不登校で荒れていた自分と正面からぶつかってくれた女性教師との絆のお話。
一人は、これまた高校時代、事故で亡くした友達への感謝のお手紙。
ふたりとも、自分で書いた文章を20人程度のギャラリーの前で読み上げながら、泣いていました。
自分は、ものすごく冷めた目でその二人を見ていました。
暗い過去をもっている自分。
あの時何もしてあげられなかった自分。
に、酔っているのだな。としか思えなかったから。
……ここまで書いておいて、ものすごく中二病っぽくて悲しくなってきた。
10年近く経った今でも鮮明に覚えていて、
これ以外の出来事でも、そのときに強い気持ちが芽生えた場面ってなんでも覚えてる。
嫌だなあ、な気持ちが大半だけれど。
それを、ふと思い出す。
地下鉄の中で、洗い物の途中で、あるいは全く関係ないひととの会話の流れで。
劣等感、って、どうやったらなくなりますか?