#089

猫と本と音楽そして、おいしいごはん。人生に必要なものはそれだけ!

#18 どこ

 

地震がありました。

 

深夜3時です。

目がさめるほどの揺れでした。夢かと思いました。

 

寝ぼけた頭が食器の割れる音で徐々に冴えていき、寝室から出てみると、食器棚からお皿が落ちて割れて、タンスが倒れていました。

 

徐々に意識がはっきりしてきて、まず第一に思ったのが「猫」でした。

あれ?おはぎどこ行ったんだろう…

 

部屋中の電気をつけて探すけどどこにもいない。

いつもならわたしが少し動いただけでついてくるのに。

 

ソファやベッドの下、倒れたタンスの下も覗いて探しました。

でも、いない。

 

窓はほんのすこししか空いていないから出られない。

玄関に向かってみると、たまたま鍵をかけ忘れていた(危ない)けれども、出られる訳がない。

だけど、この状況ですし頭の中はパニックです。

冷製な判断なんかできません。

そのまま母親に電話をかけました。

 

 

「もしもし?そっち大丈夫?」

『すごい揺れたね~~大丈夫だよ、そっちは?』

「揺れたのは大丈夫なんだけど、、、どうしよう、おはぎがいない」

 

言葉にしたらアウトでした。

もう怖くて涙とまんなくて、泣きながら電話して探しました。

 

そのうちに停電になり、電話も電波が悪くて切れてしまって、何もできず呆然としながらソファに座っていたら。

 

背後から、フローリングに爪が擦れる音がしました。

慌てて寝室を覗くと、おはぎも寝室からこっちを覗いていました。

 

 

いや、おまえ、どこにいたの!!!

 

相当怖かったんだと思います。

その後も余震が来る度にベッドの下に潜り込んでいます。

 

わたしもまさか自分がこんな状況を経験するなんて思っていなかったのですが、

街の明かりは全て消えていました。

コンビニもスーパーも、私がお昼すぎにでかけたときにはもう空っぽで。

(そんな中で炊きたての白米やできたての唐揚げを出してくれていたセコマまじ神)

突然の非日常に頭がついていきませんでした。

 

たまたま地震の前日に社用車で帰宅していたので、スマホの充電は全て車で行いました。

車がなかったら、、、と思うとゾッとします本当に

 

人間は弱くて無力だなあと実感しました。